弁護士 大村隆平

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事例紹介

解決事例

1:【特別受益の立証に成功】した事例

【事件の概要】

相続人は、80歳代の女性。相続人は長男と長女。

被相続人と長男が共有していた不動産について、長女は、「購入資金は全額被相続人が負担し、相手方は全く負担していない。長男の共有持分購入資金相当額が被相続人から相手方に生前贈与されたものであり、これは相手方の特別受益に該当する」と主張。

長女の依頼を受けて受任。


【弁護士の対応と結果】

遺産分割審判において、当方の主張が全面的に認められ、相手方の特別受益が認定されました。


【弁護士のコメント】

特別受益は、これを主張する方が、その存在を立証する必要があります。

この件で言えば、「長男名義の共有持分に相当する不動産購入資金を負担したのは被相続人である」ということを立証する必要があります。

一般論として「不動産の購入資金を誰が負担したか」ということを立証することは簡単なことではありません。しかし、場合によっては、本件のように立証に成功することもあります。

この経験が下記の事例2でも活かすことができました。

2:【1の事例の経験を活かして、一審の完全敗訴から控訴審で挽回した事例】

【事件の概要】

被相続人は、80歳代の女性、相続人は、被相続人の長男、長女。

長女が全財産を相続するという遺言あり。長男が遺留分減殺請求訴訟(法律上最低限の取り分を主張する旨の訴訟)を提起する。

長男が、長女名義の不動産について、「購入資金は被相続人から贈与された。同贈与は、長女の特別受益に該当する」と主張。

一審では、長男の主張が全面的に認められて、長女の特別受益が認定される。控訴審から長女の依頼を受けて、受任。

 

【弁護士の対応と結果】

一審の主張を全面的に見直し、一から新しい主張をしました。その結果、残念ながら逆転勝訴にまでは至りませんでしたが、一審の判決からは、依頼者様に有利な内容で和解することができました。

前任の先生は、「特別受益の存在は、その存在を主張する方が立証する必要があるので、こちらは相手方の立証を妨害すれば足りる。『被相続人から長女に購入資金が贈与された』ということはそう簡単に立証できることではない。こちらは焦る必要はない。」という方針で、相手方の主張に対してそれほど熱心に反論していないようでした。

「特別受益の存在は、その存在を主張する方が立証する必要があるので、こちらは相手方の立証を妨害すれば足りる」というのはその通りなので、前任の先生の方針も、一般論としては決して間違っているわけではありません。

しかし、全ての事例について一般論が当てはまるわけではありません。

結果として、一審で依頼者様が全面敗訴したことからも明らかなように、実際には、本件では、原告の立証は相当の水準に達しており、依頼者様は全力で反論する必要がありました。

私には、依頼者様がそのような危険な立場にいたことはすぐに分かりましたし、具体的にどんな反論をするべきかもすぐに頭に浮かびました。

しかし、それは先に紹介したように、似た事例の経験があったからこそであり、教科書で勉強しただけでは私でも分からなかったと思います。

3:【一審が認定した特別受益を抗告審で否定させた事例】

【事件の概要】

被相続人は、80歳代女性。相続人は長男、長女。

遺産分割調停において、長女が、長男の特別受益の存在を主張。

長男は、長女の主張する事実関係については認めるが、それが法的に特別受益と評価されることは否定。

長男から依頼を受けて受任。

 

【弁護士の対応と結果】

残念ながら、遺産分割審判において、長男(依頼者様)の特別受益が認定されてしまいました。しかし、高等裁判所に即時抗告をした結果、一審の認定が完全に覆り、長男の特別受益の存在は否定されました。

 

【弁護士のコメント】

一審において、本来は「A」という結論が出るべきであるのに、裁判所が「B」という結論を出してしまった場合、その原因については、以下の3つのケースが考えられます。

①裁判官の判断が不適切であった。

②「A」という結論の主張立証方法が不適切であった。

③1、2の両方

仮に、一審で完全敗訴した場合、自分がなぜ負けたのか(自分のケースは、①②③のどのケースなのか)を分析することが、逆転勝訴の第一歩となります。

しかし、仮に実際には②③のケースであっても、多くの場合、依頼者様ご本人はもちろん、代理人の弁護士も、「自分たちの主張立証が不適切であった」ということに、気づくこともできません。

そもそも自分の主張立証が不適切であったから負けたのに、「一審の裁判官の判断が不適切だった!」と控訴審で主張しても、結果は目に見えています。当然、一審の完全敗訴判決が維持されることになります。

一審で完全敗訴だった場合、時間の余裕も心の余裕も無いでしょうが、とりあえずは別の弁護士の意見も聞いてみるべきだと思います。

一審の敗訴判決については、

①そもそも主張自体無理筋で、最初から勝ち目がない。

②一審でのこちらの主張内容には問題ない。裁判官の判断に問題がある(今の代理人のままでも逆転の可能性は十分ある)。

③一審でのこちらの主張内容に問題あり。裁判官の判断には問題なし(逆転の可能性はあるが、今の代理人のままでは難しい)。

④一審でのこちらの主張内容にも、裁判官の判断にも問題あり(今の代理人のままでも、逆転の可能性はあるが、②よりは低い)。

というパターンがあります。このどれに該当するのか、別の弁護士から意見をもらうといいでしょう。

仮に、①であれば、控訴は断念し、②であれば、一審の先生のまま控訴審を戦い、③④であれば、代理人を交代させて控訴審を戦うのが、合理的な行動と言えるでしょう。

先に紹介した 2 の事例は、私は、一審で敗訴した方からご相談を受け、「③のケースに該当する」「自分であればこういう主張をする」とご説明した結果、依頼者様は私に代理人を交代する決断をされました。その結果、逆転勝訴にまでは至りませんでしたが、ある程度、挽回した内容で和解できました。

3 の事例は、私の下で一審で完全敗訴したのですが、私から依頼者様に「私は自分の主張が不適切だったとは全く思っていないが、もしかしたら不備があったかもしれない。他の弁護士の意見も聞いてみたらいかが?」とお伝えしたところ、「私は大村先生を信じている。どう考えても裁判官の判断がおかしいと思っているので、他の弁護士の意見を聞く必要はない。」と仰っていただき、そのまま私が代理人を務めることになりました。そして、専ら、一審の裁判官の判断の誤りを指摘したところ、高裁でそれを認めていただくことができました。

4:大規模で複雑な案件を早期に解決した事例(相手方に全財産を相続させるという公正証書遺言の効力を否定させることができた事例)

【事件の概要】

被相続人は、80歳代の男性。元々の相続人は被相続人の長男と長女。

被相続人は、亡くなる一週間前に長男の長男(被相続人の孫)と養子縁組を行い、その養子に全財産を相続させる旨の公正証書遺言書を作成。

生前の被相続人は認知症を患っていたので、これに納得できない長女から依頼を受けて、受任。

 

【弁護士の対応と結果】

養子縁組の効力が認められた場合、長男と長女(依頼者様)は、法定相続分が3分の1となります。

さらに養子に全財産を相続させるという公正証書遺言の効力も認められれば、長男と依頼者様は、遺留分である6分の1ずつしか取得できないことになります。

訴訟で養子縁組と公正証書遺言の無効を争った場合は、年単位の時間がかかります。

しかし、本件では、遺産の額が非常に高額で、それに伴い、相続税の金額も非常に高額でした。養子を含む全ての相続人が、自己資金では相続税を納付できず、遺産の中の不動産を売却しないと相続税を納付できない状況でした。

そこで、訴訟ではなく、交渉を行った結果、養子縁組の効力は認める代わりに、公正証書遺言書は無効とすることで合意を得ることができました。

結果、相続税申告期限前、遺産を売却し、相続税を納付することもできました。

 

【弁護士のコメント】

依頼者様は、「父が甥を養子にするなんてありえない!」「父が甥に全財産を相続させるなんてありえない!」と憤っていらっしゃいました。

養子となった依頼者様の甥(相手方)は、依頼者様のお兄様の実子ですが、依頼者様のお兄様とその実子である相手方は非常に仲が悪く、依頼者様よりも、むしろ依頼者様のお兄様の方が、相手方に憤っていらっしゃいました。

被相続人が認知症を患っていたことは間違いなく、訴訟を提起して、養子縁組無効、遺言無効を主張するという選択肢も十分にあり得ました。

むしろそれが、依頼者様(と依頼者様のお兄様)の率直的な感情には一番寄り添った選択肢だったと思います。

しかし、代理人は、一歩下がって冷静に状況を分析する必要があります。

訴訟で、養子縁組と遺言無効を争った場合、年単位の時間を要し、相続税申告期限までに相手方の同意なしに遺産を取得して、そこから相続税を支払うことが不可能なのは明らかでした。

「数年がかりで勝訴したものの、相続税の延滞金を考慮したら、和解で早めに集結させた方が金銭的にも得だった」という結論もありえました。

「訴訟で養子縁組、遺言無効を争った場合」の見込みを様々な角度で検討した結果、「早期解決できるのであれば、養子縁組については認める」という選択肢も、依頼者様の利益に適ったものと考えられ、依頼者様にも「この選択肢がベスト」とご納得いただき、交渉の結果、相手方らも同意してくれました。

早期の段階で事件の見通しを立てる力や様々な選択肢のメリット、デメリットを提示できる提案力がある弁護士でないと、この事件は、相続税申告期限前に解決させることはできなかったと思います。

5:【代償金1億円以上増額】不動産の鑑定の実施を求め、跳ね上がった評価額に準じた代償金を受け取れた実例

【事件の概要】

被相続人は、80代の男性。相続人は、妻と長男、長女。

妻、長男が長女に対して、「被相続人は相続税対策で高額なローンを組んでマンションを建てた。遺産はこのマンション以外にない。

しかし、マンションのローンはまだたくさん残っているし、債務超過となっているので、相続を放棄しろ。相続放棄しないなら、お前もローンを払え」と要求。

「そんな無茶な話があるか!」と思った長女から依頼を受けて、受任。

 

【弁護士の対応と結果】

妻、長男(相手方)に、そちらの主張は法的に通らない旨をご説明致したものの、全く受け入れてもらえませんでした。

しかし、交渉の結果、まずは、遺産分割が終了するまでの間、毎月のマンションの賃料からローンを差し引いた金銭のうち、依頼者様の相続分にあたる金額を毎月依頼者様に送金していただくことができるようになりました。

その後、遺産分割調停を申し立てたところ、相手方も代理人弁護士を就けてくれ、「代償金として○○円を支払うから、マンション名義を自分にしてほしい」という提案がありました。

ようやく建設的な提案が出て、安心したのですが、提示された金額は安すぎると感じ、裁判所の指定に基づく、不動産鑑定の実施を求めました。

その結果、鑑定額は大幅に増え、依頼者様が取得できる代償金の金額は相手方の提案から1億円以上増額されました。

相手方もマンションを単独所有するために渋々これを受け入れ、相手方がローンを借り換えることによって、代償金を一括でお支払いいただきました。

 

【弁護士のコメント】

こちらの事案は、一言でまとめてしまえば、「不動産の鑑定を実施した結果、依頼者が取得する金額が1億円以上増えた」ということになります。

代償金が1億円以上増えた理由は、単に「それだけ価値のある不動産だった」ということだけなので、別に弁護士の腕は関係ありません。

しかし、解決に至るまでには、いろいろ配慮しなければならないこともあり、気を使いながら進めました。

 

まず、結果として、鑑定によってマンションの評価額が跳ね上がったのでよかったのですが、上がり方が中途半端だと鑑定が逆に依頼者様にとって不利益になる可能性がありました。

というのも、依頼を受けて初期の段階で、毎月のマンションの賃料からローンを差し引いた金銭のうち、依頼者様の相続分にあたる金額を依頼者様が受け取れる状態にしたので、依頼者様は事件解決が長引けば長引くほど、多くのお金が受け取れる状態にありました。

マンションの評価額の上がり方が中途半端で、依頼者様が受け取れる代償金の金額の上がり方も中途半端ですと、鑑定を行って代償金をもらうよりも、鑑定を行わずに調停を長引かせた方が、依頼者様の経済的利益が大きいという状況でした。

そこで、裁判所に鑑定の申立を行う前に、もともと懇意にしていた不動産鑑定士に依頼して、鑑定予想額を算出しました。

その結果、「このマンションであれば、評価額は跳ね上がる。代償金は1億円以上増える」という診断がでましたので、鑑定の申立を行い、首尾よく高額な代償金を受け取ることができました。

また代償金を受け取る際に、「相手方にローンを借り換えさせた」という点も重要なポイントです。

相手方にマンションの所有権を取得させる前提として、ローンも相手方に全て引き受けていただくわけですが、このような「被相続人名義のローンを特定の相続人に全て引き受けさせる」という合意は債権者(銀行)には対抗できません。

つまり、本件で、「ローンは全て相手方が引き受ける」と相手方との間で約束しても、相手方がローンを支払えなくなった場合、法的には債権者は依頼者にローンの支払いを請求することができます(もちろん、債権者はマンションに抵当権を設定しますので、依頼者に請求をしてくる可能性は低いのですが、法的には請求可能であり、請求してくる可能性が0ではありません。ローン額が高額なので、依頼者様としては請求を受ける可能性を0にしておきたいところです)。

しかし、本件では、相手方がこちらに支払う代償金の金額が、到底、相手方の自己資金では用意できない金額になったことから、相手方はローンを借り換える、つまり新たに相手方の名義で借り入れを行い、従前の被相続人名義のローンは全て弁済するということをしてくれたので、仮に相手方がローンを支払えなくなった場合でも、依頼者が債権者から請求を受ける可能性を0にできました。

 

冒頭でも申し上げたように、この事件において、依頼者様の代償金が相手方の提示より1億円以上増えた理由は、「それだけの価値のある遺産があった」ということであり、弁護士の腕は関係ありません。

しかし、私としては、依頼者様を望ましいゴールにたどり着かせるだけでなく、そこに至るまでに常に安心して道中を進んでいただけるようにいろいろと配慮したつもりです。

例えますと、「最高級の神戸牛」であれば、塩を振って、火を通せば、それだけで十分に美味しくなると思います。しかし、私は、単に、塩を振って、火を通すだけでなく、様々な仕事、細やかな配慮を加えて、お客様に提供させていただく所存です。

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